“九十歳。何がめでたい ” |
佐藤愛子
小学館
聞こえなくなった耳はもう戻らない。それは「病気」ではなく、「老化」だからだ。
医者さんにいわれた。
といわれるが、何の予兆もなく勝手に力が抜けるのだか気のつけようがない。
思わず呟くが、これは誰にいっているのか、自分にか?神さまにか?わからない。
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2017年 04月 30日
佐藤愛子 小学館 25歳で小説を書き始めた佐藤愛子さんは、 八十八歳で最後の小説「晩鐘」を書き上げた後、のんびりした生活を始められます。 何もしないでいるとだんだん何もしたくなくなり、気が滅入り 「老人性ウツ病」のような状態になってしまわれました。 そんな時、週刊誌のエッセイの連載を依頼されます。 タイトルはその時閃いた「ヤケクソ」が籠っているそうです。 おしまいの言葉より 「ヤケクソ」の力で連載はつづき、そのおかげで、脳細胞の錆はいくらか削れて なくなりかけていた力が戻って来たと思います。 人間は「のんびりしよう」なんて考えてはダメだということが、九十歳を過ぎてよくわかりました。 同感です。 本文 P13より 「九十といえば卒寿というんですか。まあ!(感きわまった感嘆詞)おめでとうございます。白寿を目ざしてどうか頑張って下さいませ」 満面の笑みと共にそんな挨拶をされると 「はあ‥‥ありがとうございます‥‥」 これも浮世の義理、と思ってそう答えはするけれど内心は、 「卒寿?ナニがめでてえ! と思ってる。 佐藤さんの歳を感じさせない威勢の良い書きっぷりで、 一気に読んでしまいました。 同年代の母と暮らす身には、「痛快」で済ませられない悲哀が感じられ、なんともつらいものがあります。 本文 P25より 聞こえなくなった耳はもう戻らない。それは「病気」ではなく、「老化」だからだ。 階段を降りている時、突然右膝から力が抜けてヘナヘナとくずれ落ちたことがある。それも不注意ゆえではなく「老化」ですとお 医者さんにいわれた。 「気をつけてくださいよ」 といわれるが、何の予兆もなく勝手に力が抜けるのだか気のつけようがない。 本分 P214 ああ、長生きするということは、全く面倒くさいことだ。耳だけじゃない。眼も悪い。始終。涙が滲み出て目尻目頭のジクジクが止まらない。膝からは時々力が抜けてよろめく。脳ミソも減ってきた。そのうち歯も抜けるだろう。なのに私はまだ生きている。 「まったく、しつこいねェ」 思わず呟くが、これは誰にいっているのか、自分にか?神さまにか?わからない。 ついに観念する時が来たのか、かくなる上は、さからわず怒らず嘆かず、なりゆきに任せるしかないようで。 ものいわぬ婆ァとなりて 春暮るる 📖📕
by bookcafe-saredo
| 2017-04-30 23:18
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