村上 龍「最後の家族」 |
初めて清々しい気持ちで、一気に読み終えました。
ひきこもりの子供を抱え た家族が、その引きこもりを解決していく過程で、家族そのものが崩壊していくという、ちょっと辛いお話です。
最後の家族
「家族について書かれた残酷で幸福な最後の物語」
なんて帯に書かれていたので、今回も恐る恐る読んだのですが、、、
今回は初めてそんな期待を裏切ってくれました。
さらに帯に
「この小説は、救う・救われるという人間関係を疑うところか
ら出発している。誰かを救うことで自分も救われる、という
ような常識がこの社会に蔓延しているが、その弊害は大きい。
そういった考え方は自立を阻害する場合がある。
村上龍」
と書かれ、
本文ではこう書かれています。
「おかあさんは、あなたのためにいろいろな人と話すうちに、自立したんじゃないでしょうか。
親しい人の自立は、その近くにいる人を救うんです。一人で生きていけるようになること。それだけが、誰か親しい人を結果的に救うんです」
ストンと胸がすく思いがしました!
軽薄かもしれませんが、全く同感です!!
情けは人のためならず。
「下流の宴」で林真理子さんも同じようなことを書かれていたような、、、
さらに、わが尊敬する柴田 翔先生も愛読書の中に
「自分がとらわれていてどうして自由になれましょう?!」
と書かれていましたっけ、、、
皆さん、一人でも生きていけるようになりましょう