2007年オープン以来、一転二転。 今は自宅で小さなされど・・・を営業中!本とJazzと珈琲と。定休日 : 月曜・第1,第3日曜&ほぼ第4火曜。 本の貸し出、販売しています。
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カテゴリ:本の紹介( 223 )

「五百羅碗」!

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五百羅漢の間違いではありません!
闘病五百日 石野博國一日一碗の行
五百羅碗

最近いただいた本のタイトルです。
平成二十一年夏八月のある日、
私の身体は、既に肺の組織が冒される病気が進行していました。


というショッキングな文章で始まる、本です!
この本の作者は農民人形作家渡辺うめさんの娘さんです!
そしてこの本は、
昨年の7月に亡くなられたご主人石野博國さんの作陶を本にまとめられた物です。
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生きる力に、生に対する真摯な姿に圧倒されます。







そう感じるのは私だけではないと思います。
ぜひ一度手にとって、故人の思いを偲んであげて下さい。
確かに迫力が伝わり、感動します。
by bookcafe-saredo | 2011-07-11 16:32 | 本の紹介

本が返ってきました!

先日の女子の古本市に出店させていただいていた、本が返送されてきました!!
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初めて自分で撰んで出店した古本市
お陰さまで
2箱が1箱になって返ってきました!

あけて見るのがワクワク、
久々に味わう、
まるで試験の答案用紙が帰ってきたときの、あのドキドキです!

答え合わせをするように、本の背表紙を確かめる感動!
何ともいえません。
 
なっ、ない!
私の大切な 柴田翔の「されどわれらが日々ー」が、単行本も文庫本も・・・。
「立ちつくす明日」も「鳥の影」も。

さらに、高橋和巳の「我が心は石にあらず」に
奥浩平の「青春の墓標」・高野悦子の「二十歳の原点」も
「あすなろ物語」や「氷壁」なんかも・・・!
同じような世代の人が、見つけてくださったのでしょうか?!
本がなくなるのはちょっぴり淋しいですが、とっても嬉しいです!

名刺代わりに入れておいた、
地元の玉岡かおるさんや車谷長吉さんの本もだいぶ売れていました。

面白いですね!興味津々です!!

若い娘ねらいの「浅見帆帆子」さんや生活雑誌などが売れ、
「かもめのジョナサン」「星の王子様」「窓際のトットちゃん」は
あいかわらずの人気でした!

8月の終戦記念日に向けてと無理して出した、反戦絵本はさっぱっりでした。
絵のきれいな「風がふくとき」と名作漫画「はだしのゲン」全5巻
だけが、売れてましたが・・・。
やはり、少し重かったのでしょうか? 怖かったのでしょうか?
若い人や、ヤングママにぜひ見て欲しかったのですが・・・!

「古本市」 癖になりそうです。

本って、本当にいいですね!!

それにつけてもまずは、本の整理をしなければ006.gif
by bookcafe-saredo | 2011-07-01 20:46 | 本の紹介

至福の時間です!

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この雑誌たちは、目下の私のお気に入りです!
BURUTUS 2011.6/1 本屋好き。
月刊「カーサブルータス」2010/12  コーヒーとパンの大特集!
Meets 2011.7 本屋の逆襲
Richer 2011/7 北摂の新しい、パン、カフェ、雑貨店
ぜひぜひ、ご覧になって下さい!!
えっ?もう、お勧めしましたっけ003.gif失礼しました!

定休日の昼下がり、
誰もいないされど・・・に
東播Jazz倶楽部の
しろくまさんが届けてくださったJazzを聞きながら、
6月24日から始まる
「女子の古本屋による古本市」の準備をしています。
読んでいただきたい本は、手放したくないし、
本を選んでいると、読み込んでしまって
なかなか進みません!むずかしいものですね!
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ただ今の音楽は、まるで私が探したように大好きな
軽やかなボサノバです060.gif

しろくまさんによれば、
「2日間、流しっぱなしにしても、同じ曲が流れることはないよ。」
ですって!!
さらに、ギター倶楽部のSさんがBoseのスピーカーも取り付けて下さるというし・・・
ギターはあるし、マイクもあるし・・・いつでも遊べて
いいな!うれしいな!
されど・・・そんなにバージョンアップして、どうしましょう016.gif

思えば、開店以来4年が経つけれど、されど・・・の店内で
本を眺めたり、ましてや読む時間なんて
ほとんどなかったような気がします。
なにをしてたんでしょうねえ!!


シャボン玉の中に 庭は入れません。

回りをぐるぐるまわっています。
          (ジャンコクトー)
          

P.S
6月25日(土)はPm.2:00に閉店させていただきます!


神戸海文堂「女子の古本屋による女子の古本市」のイベント参加のため、
お昼ごはんのみの営業とさせていただきます。
悪しからずご了承ください040.gif
by bookcafe-saredo | 2011-06-13 16:23 | 本の紹介

「熟年革命」読みました!

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もっと輝く自分のために
年甲斐のない不良(ワル)になろう!


ご存知「熟年革命」
渡辺淳一さんの作品です!


プラチナ世代の誓い

われわれは世間体にこだわらず
常に好奇心いっぱいに
好きなものを追いかけ
相手と自分を誉めて
お洒落で素敵な
ワルになることを誓います
                  (本文より)

ちょっと素敵かも・・・?
今日も元気に
大人な大人のワルを目指して頑張りましょう!!
by bookcafe-saredo | 2011-06-08 08:54 | 本の紹介

ツリーハウス読みました!

新刊書をいつも持ってきて下さるSさん推薦の
亀田光代さんの「ツリーハウス」を読みました!
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「1Q84」以来の、久々の長編だったでしょうか?
ざっくり書かれてはいるものの、469ページ
結構長かったです!
今話題になっている「八日目の蝉」の作者です。

日本に居場所がなく、満州に渡り、そこにも居場所などなく
命からがら逃げ帰ってきた祖父母の人生を、孫の視線で書かれた作品です。

すべて手放して、子どもも失って、恩人も裏切って、命からがら逃げ帰って来て、
でもその先で自分たちがきちんとたどり着いたと気づいただろうか。
いや、たどり着いたのではない、作り上げたのだ。狭くて汚くてごたついていて
油じみてはいるものの、それでもやっぱりあの店とあの家は、祖父母が目指してたどりつけず、
だからやむなく作り上げた紛うことなき新天地だったのだと良嗣は思う。

・・・そもそも祖父母がもう何も信じられなかったのだ。
子どもに教えるべき、伝えるべき指針など、持っていなかったのだ。
簡易宿泊所。木の上の秘密基地、当たり前じゃないか。
彼らは一度全部失ったのだ。根など、もっていなかったのだ。 
                              (本文より)
というわけで、メルヘンチックな「ツリーハウス」のタイトルがついたようですね!

森はなさんの「じろはったん」
NHK朝ドラの「おひさま」
そしてこの「ツリーハウス」
扱われ方は違っていても、戦争の悲惨さを今の私たちに
ひしひしと伝えてくれます。
40代の若い角田さんが、戦争を
えらくあっさりと書きこんでくださってるのが心憎いです。

そういえば先日、
夏川草介さんの「神様のカルテ」も読みました。
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こちらは、さらりとほのぼの読める、気分転換の一冊です!
漱石好きの若者医師に古風なおんぼろアパート、純情可憐な新妻!
読んだ後、爽やかな気持ちにさせてくれる、清涼飲料水のような本です。
「この本、読みたかったんです」
って方が、すでに3名!
ナイスチョイスです。
疲れたときに、さくっと2時間。こちらもぜひご購読を003.gif



 
by bookcafe-saredo | 2011-05-25 19:24 | 本の紹介

4周年に!

本のプレゼントをいただきました!
嬉しいです!!古本屋さんできそうでしょう?!
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この優しげな2冊の本は、以前紹介した
前回の百人一首かるた会の時、
ブログで「集まりが悪そうなんです」
なんて呼びかけたところ、お昼にブログを見て、2時にはとんで来てくれた
という、なんとも優しいイケメンくんからです!
いつもパーティはパスの彼ですが、人知れず本を下さいます。
されど・・・を支えて下さる強力なサポーター!!
涙が出るほど嬉しいです053.gif
今回の「大きな森のおばあちゃん」は、
自然と共存共栄が書かれた、タイムリーなナイスセレクトです。
皆さんも、ぜひ一度手にしてみて下さい!
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普段の私では、選びそうにないこの本たちも・・・
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陶芸をしていることを知ってくださっている先輩からも・・・
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なんとも珍しい「パチャママ」の絵本なんかも・・・
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児童向けの本が集まりにくいされど・・・にこんなにたくさんの児童文学が・・・

どれもこれも、言葉にならないほど嬉しい、されど・・・の宝ものです。
何とか、早く整理して
皆さんに見ていただかなければ!!
ワクワクします。

困ったものです!
欲張りな私には古本屋さんは無理かも!
せいぜい貸し出しが関の山。
それでは、小さな
されど・・・図書館をめざしますか??003.gif
by bookcafe-saredo | 2011-05-09 16:53 | 本の紹介

今月は「あさの あつこ」です!

M氏本の紹介 その6

あさのあつこ『弥勒の月』(光文社文庫2008.8)2006年2月刊2011年4月
            (次回予告 あさのあつこ『夜叉桜』(同じ2009.11)2007年9月刊)

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あさのあつこの出世作『バッテリー』は近年の代表的青春小説。彼女は8年以上も書き続け、完結
したのが、51歳という。現在57歳。藤沢修平の作品に影響されて、時代小説を書きはじめて、それが『弥勒の月』(とその続編たる『夜叉桜』)というので、興味をそそられた。

『弥勒の月』の書き出しが「月が出ていた。丸く、丸く、妙に艶めいて見える月だ。女の乳房のようだな。」 文庫本の解説の児玉清も「ドキドキするでしょう」と念を押している。女との関わりを綾なしながら、3人の男が登場し動きまわる。女おりんの死体の検分に立ち会った北定町廻り同心の若き小暮信次郎とベテラン岡っ引の伊佐治、それにおりんの夫の訳ありの遠野屋清之介。この
3人は勿論のこと、生きる人はみな来世を想いながら日々を繋いでいる、弥勒に会いたくて・・。

藤沢修平でもなく山本周五郎でもなく山本一力でもない文調とリズムで、語られていく。
信次郎と清之介の個性がぶつかり合い、こすれ合いする間柄がスリリングで、放って置くと物語の収拾がつかなくなりそうな場面で、双方をそばで見る伊佐治の素振りや感想が、話を中庸に戻し、
読者を安心させ、次への展開を期待してしまう。この呼吸というか、間合いというか、絶妙である。
これがご馳走の第一。伊佐治の感想も、常識を外すことなく、良質な言草が薫る。これが第二のご馳走。濡れ場が散見されるが、女あさのあつこの表現が第三のご馳走。

重要人物の筈のおりんの名はあれど、一度も登場しない。きっと続編で明らかにしてくれるであろう。訳あり清之介の生い立ちは語られるが、やんちゃ同心の信次郎についてはまだよく判らない。
二つの謎や如何に? 続編の『夜叉桜』への期待感をイヤが上にも抱かせる。憎いあつこメ!

 
おまけ                        
著者からのコメント
大人の男と少年の違いって何だろうと、ずっと考えていました。
本物の男って、闇をくぐって来た人なのでは──。
それが私なりの解答でした。
闇を知り、男は初めて大人になるのではないでしょうか。
読んで、みなさんなりの答えを考えて頂けたら嬉しいです。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
あさの あつこ
1954年岡山県生まれ。『バッテリー』で野間児童文芸賞、『バッテリー2』で日本児童文学者協会賞、「バッテリー」シリーズで小学館児童出版文化賞を受賞。近年、児童文学から一般小説の世界にも活動の場を大きく広げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
                                       以上 amazonより ★されど・・・
by bookcafe-saredo | 2011-04-22 17:43 | 本の紹介

あさのあつこの「夜叉桜」

M氏本の紹介 その7

あさのあつこ 第2弾は!! 
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あさのあつこ『夜叉桜』(同じ2009.11)2007年9月刊) 2011年4月
(前回 あさのあつこ『弥勒の月』(光文社文庫2008.8)2006年2月刊)   


   「人は臨終の一瞬まで、心に生傷を負うて生きていく。知らぬ間に治る傷も、生涯疼き続ける傷もある。目に触れないだけに厄介なその傷を、自分の物も他人の物も労って生きねばならない。それが世道というものだ。伊佐治は固く信じていた。」
若い同心信次郎が訳あり清之介に刃のような言葉を投げかけた折の、ベテラン岡っ引
き伊佐治のコメントだ。

「遊びたい盛りにもかかわらず、太助は父親の傍らにぴたりとくっつき、食い入るように伊佐治の手元を見つめていた。本当に食い込むような眼差しだ。」
物語の流れからは外れているが、父から息子に継がれていく心根の一端を優しく見つめている。

「清之介は三郷屋吉治の面体に表れた善性、性根のすわった人の良さを好ましく感じていた。好ましくもあるし、頼りにもなる。・・・根となる場所に淳良な質がないと真の商人にはなれない。・・(儲けのために思いを巡らす日々の一方で)そういう日々を突き抜けて、想念を明日へと伸ばす。二律する商人の気概を過不足なく内に保った人物だと思えるのだ。」
脇の人を配して、主役の人物像を固めていく。この三郷屋吉治は、商店仲間を集めて
“顧客満足度を高めて商売の活性化を図ろう”という世話役さんである。このプロジェクトの話は出色の挿話で、時代小説らしからぬ、まるで勝間和代さんがコンサルタントで登場しそうな話である。なお、ミステリアスな物語の鍵となる者が仲間に潜んでいることになるとは・・!?

読み終えると、題名の“夜叉桜”が浮かびあがってくる、という寸法だ。

小説が書きたくて青山学院大学に進んだこと、卒業後小学校の臨時教員をしたこと、(『バッテリー』のバックボーンになっているのか)岡山県美作市出身で現在も在住していること、などが検索して読める。都会の喧騒を経験した上で、田舎住まいを選択して、言葉を紡いでいるのだ。

前作『弥勒の月』は“赤飯おこわ”のよう。一粒ごとに湯気をあげて立っている。腹持ちが良くリズムがある。続編『夜叉桜』は、“やわ炊きのご飯”のよう。
3人が、どう生きていくのか、探りながら筆をたゆとうと燻らせているが如し。続編を期待している。
by bookcafe-saredo | 2011-04-12 11:48 | 本の紹介

今度は「ある小さなスズメの記録」です!

M氏本の紹介 その4

今回は早々と、引き続き梨木香歩さんの翻訳本のご紹介です!
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4.梨木香歩訳『ある小さなスズメの記録』(クレア・キップス著 文芸春秋 2010.10)

大津波と原子力発電所のトラブルで、TVや新聞を見るのが辛く憂鬱になっていますが、関わりある人びとに心からお見舞い申します。
そんな折、梨木香歩訳の元気付けてくれる本をご紹介します。

作者はイギリス人の普通の高齢夫人で、目も開いていない雛スズメを偶然に世話をするようになって、彼との12年余りの生活の記録である。この記録は、ザックリと言ってしまえば、そのまま童話に書き換えられるような物語である。

巻末の「原書解説」(ジュリアン・ハクスレー生物学者?)と、「訳者あとがき」を先に読んでおくと、読み進むワクワク感が倍増すること必定。
作者が彼(「ぼうや」と呼んでいたのが、後に近所の人たちから「クレランス」と命名される)の様子行動反応を克明に客観的に、時にはウィットに富んだ表現で書き記した文章が、しっかりしている。事実の記録が驚きと喜びの言葉でちりばめられているのが、素晴らしい。更に愛鳥家の梨木香歩が、この記録を愛惜しむが如くのいい訳文にしている。

本を手に取ると、近頃では珍しくケース入りである。また、ケース表面と見開きの絵が小憎らしい程可愛い。更に本体の表紙の装丁が深い藍色で、OXFORD BLUEを思い起こさせる。
副題名は「人を慰め、愛した、叱った、誇り高きクラレンスの生涯」、帯には「あの幻の名作が、よみがえる」 
震災で煤を被った心を洗い流しましょう。


電子書籍にはない、本好きにはたまらない一冊です053.gif
Mさん、素敵なこの本!
今回もされど・・・に置いて下さっています。

こんな時だからこそ、
ぜひ一度、手にとってご覧ください001.gif
by bookcafe-saredo | 2011-03-23 17:43 | 本の紹介

ぐるりのこと!

今回もM氏ご推薦の本の紹介が届きました!

M氏本の紹介 その3

梨木香歩と『ぐるりのこと』
 (新潮文庫2007.7)  2011.3

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長崎俊一監督脚本の映画『西の魔女が死んだ』(2008公開)は、主演のおばあちゃん役がサチ・パーカーで、私の大好きな女優シャーリー・マクレーン(彼女は大の
日本贔屓)の娘だというので、観に行った。その時に原作が梨木香歩と知り、文庫本を取り寄せて読んだ。映画も本もとても良い印象を受けた。特に苺ジャムを作る
場面なんか・・。
次に読んだのは『春になったら苺を摘みに』(新潮文庫)。彼女が学生時代にイギリス留学時の下宿の女主人と住人たちとの素敵な生活を書いたエッセイである。
次に読んだ彼女の本『渡りの足跡』(新潮社2010.4)には感心した。渡り鳥の“種/むれと個”の関係について、ナチュラリストとして又バードウォッチャーとして沢山の観察例を、生物進化面から、また文明論的に、易しい言葉で丁寧に書き記したエッセイである。
数年間の異人種たちとの生活から、“種/むれと個”への関心が根を下ろしたものと
容易に想像される。
私の若い時に城山三郎氏と話をする機会があって、氏が小説を書き始めた動機が
“組織と個人について”であったと伺ったことがある。・・・類似している・・!
そんなこんなで、梨木香歩の文庫本から『ぐるりのこと』を読んでみた。解説によると氏の小説『沼地のある森を抜けて』(新潮文庫)の誕生前夜の思索の日々を
綴ったエッセイ集の由。なにせ真面目な人なのだ。城山三郎もそうだった。ボクは? !
さて本題。
その一:「隠れたい場所」・・豊かな緑で森をつくる、それが生垣。
 英国の田園風景で惹かれる生垣は、1000年前から農地の境界として出来たもので、
 草木は薬草の宝庫、虫鳥の棲家、狐の隠れ家・・であった。いつの間にか境界は有刺鉄線が取って変わってしまった。農地利用の効率のためであり、境界をハッキリさせたいためだった。隠れることを許さない、クリアーにしていくのを
急ぎすぎたと著者は言う。
 これに関連して思い出すことがある。10数年前に神戸のある地域に高層マンション群を開発する計画があった。どんな街にすべきか? が議論された時に、当時メンバーであった平尾誠二(元ラグビー全日本チーム主将)が「近頃の若者は親大人から見つからない、隠れられる場所が必要なんです。どのマンションからも見えないブロック塀が必要です」と提案した。そしてこれは街区設計に織り込まれた。・・最近のTVではなんでもかんでも露にすることは善であるかの如くである。生垣論から見てもブロック塀論からみても、世の中がおかしい、と思う(独断)。
その二:「目的に向かう」
 「上空1万メートルぐらいのところ、薄く漉いた和紙のような巻雲が、とても気持ちよさそうに西風に引っかかっている。」書き出しだけでワクワクする。
 「与えられたマニュアルでは、経験地を高めることなどあまり望めない。・・思考回路のマニュアル仕様の生活が十数年続くと思うとたまらない。・・立ち止まって
 深く長く考え続ける思考の習慣が、身に付きにくくなることだ。」
 最後が「空には新しい巻雲が、西に沈みゆく夕陽を受けて、輪郭を淡い薔薇色に
 染めながらどこかへ向かっている。」初めと終りの文章で、中身が難しかったのが 誤魔化されてしまった。 まだまだ面白いが、読む楽しみを残しておきましょう。
小難しいことを述べているが、要は“ぐるりのことにもっと目をむけよう”と・・。


実は私も「西の魔女が死んだ」は大好きで、されど・・・にも置いています。
何人かの方にお勧めしましたが、この本のことは知りませんでした。
リリーフランキーさんと木村妙江さんで映画化され、今もヒットしているとか・・・
Mさん、アンテナ高いですね!

失礼しました!訂正です。
映画と果歩さんの本は別物でした007.gif
カウンターに置いていた本を見られた方が、
「この本、映画になってましたよね。」
なんて言われたので、読む前に検索、
シッタカでUpしてしまいました。
ところが・・な、なんと、全くの別物でした!!

「ぐるりのこと」この本もなかなか、むずかしかったです。
映画繋がりで言えば・・・M氏最近お勧めなのが、
「阪急電車」です。電車の中の日常をほんわか、
ホームドラマのように綴られていて、とっても読みやすいです。
4月には、映画も一般公開されます。
されど・・・に置いて下さってますので、ぜひご一読を!!

そして最近、M氏にお薦めいただいた、
「静かなる旅人」を読み終えたばかりです。
ものすごい本なので、こちらも少しご紹介しておきます!

『静かなる旅人』ファビエンヌ・ヴェルディエ著 野口園子訳(静山社)
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重い本でした。
芸術のため何事も恐れず、あらゆることに身を投じた、すさまじい女性の本です。
若いフランス人女性が、20歳から30歳までの10年間、
文化大革命後の混乱と激動の最中にある中国に単身で乗り込み、
彼の地で革命を生き残った老大家たち(les vieux sages)に書や画を学び、
ついには東洋と西洋とを融合させた独自の書画の画風を確立し、
世界的に評価される画家となった・・・、
ファビエンヌさんの自伝であり半生記です。
by bookcafe-saredo | 2011-03-17 19:11 | 本の紹介