2007年オープン以来、一転二転。 今は自宅で小さなされど・・・を営業中!本とJazzと珈琲と。定休日 : 月曜・第1,第3日曜&ほぼ第4火曜。 本の貸し出、販売しています。
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カテゴリ:本の紹介( 268 )

こんな本をいただきました。

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アンテナの高いMさんが、今回もこんな本を持ってきてくださいました。

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大変お世話になりました。
今年も、為になるお話や楽しいお話、沢山の本をありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。


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他にも、“播火”の同人諸井学さんの“種の記憶”や
「二十歳の原点」とは別人ですが “高野悦子”さんの“母”。
75歳で画家デビュした農家のおばあちゃん、グランマ・モーゼスの本や、大好きな絵本“だいじょうぶ だいじょうぶ”なんかもあります♥️


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年末年始にこたつにあたって読書、、、
なんて出きるといいですねえ💕


貸し出しもしていますので、よろしかったらどうぞ😆👍






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by bookcafe-saredo | 2017-12-23 05:30 | 本の紹介

コーベッコー

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コーベッコー
スズキコージー 作
BL出版 発行

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神戸港開港150周年記念に 作られました。

港町コーベに捧げる絵本
by スズキコージ


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コーベッコー


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コーベッコーのみなとまちに みんなおきろよ あさがきた
そこへ ヴィーンと くるまが やってきて

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「ウヘーくすぐったい」キンセイは お日さまに ブルルンと
はねとばされ ブーンととんでちきゅうのたつのおとしごじまの
コーベッコーのやまにおっこちてきました

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ロッコーざんのみずうみにボッシャーンとおっこちて

ヌノビキイのたきをすべりおりて

ちかくのけいばじょうにほをはってとうちゃく

キタノザカにたくさんのチューリップのはなびらを
しきつめるおまつりのうえを とびまわり

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ロッコーザンのたにまから「おーい ぼちぼち かえるぞー」
キンセイがよびかけおおきくあけたおくちのなかに
ヴィーナスカとふねは はいっていきました

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「コーベッコー」とかざみどりがなき
ブルルーンとキンセイは みぶるいして
うちゅうのかなたへ
かえっていきました


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ハチャメチャなストーリーにパワフルな絵
ビックリしますが、
どこを切り取っても、スズキコージーな絵に感動します💕

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表紙裏も素敵です♥️

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12月12日の神戸新聞で、紹介されていました。
北野在住のスズキコージーさんの活動に、ますます目が離せません。






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by bookcafe-saredo | 2017-12-19 07:40 | 本の紹介

色んな本、入荷してます。

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“京都読書空間”
もう10年以上前の京都限定、ブックカフェの紹介本ですが、今でも充分使えます。

“ピアリス”
萩尾望都が絵も載せているSF小説です。

“職業としての小説家”
村上春樹がある日、神宮球場でプロ野球ヤクルト戦を見ていて、某外国人選手が放った打球を見て、なぜか小説を書こうと思ったという、有名なエピソードが載っています。

“流”
又吉直樹と羽田圭介が芥川賞を受賞した時、一緒に直木賞を受賞した東山彰良の作品。

“奇跡の画家”
先日、北野の“ギャラリー島田”で個展が開催された石井一男のことが描かれた本です。

“よこしまくんのよこしまな毎日は” 元 4コマ漫画

“スマイル”は近くにお住まいの、神戸で編集をされている男性が作られた絵本です。

スズキコージー作の“コウベッコー”
NHK のテレビテキスト“家で楽しむカフェスタイル”“Lightnig”高野悦子さんの“母”等が入荷しています。

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色んなジャンルの本がありますが、どれもおすすめです😃💕


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こんな立派な日本画の画集も!
昔は、こんな画集が家に置けるなんて思ってもみなかったです。

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美しい日本の美人画の画集✨
思わず見いってしまいます。

慌ただしい年末のひととき、
一枚の美人画に現実逃避してみてはいかがですか?!






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by bookcafe-saredo | 2017-12-15 12:11 | 本の紹介

戦国BASARA “ドクガン”

知人の息子さんがコミックを出されたと聞き、
さっそく持ってきていただきました。

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戦国BASARA “ドクガン” 全3巻 です。


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なんだか、カッコいいですね✨
凄いです!

“ギターの時間” 早めに来ていたK君に読んでもらいました。

「綺麗な絵やねえ!」
と、サクッと読了!

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凄く時間をかけて描かれた作品、
「もう読めたん?!」

なんだかね💧せつない。
違和感を感じるされど···です。

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因みに“BASARA ”とは?
武士たちの御所・公家に対する反権威的な気風が京都に満ちていた南北朝の内乱時の、権威よりも実利を重んずる現実主義の行動を行なった大名たちのことを「ばさら大名」と呼ぶ。
以上ネットより

“こんなことも知らんのか”と、突っ込まれそうですが、
ググっときました。

私も早く読ませていただかなければ💨💨
マンガも歴史も苦手なされど···ですが、おかあさん目線でじっくり読ませていただきます😃💦

頑張れ!猫井ヤスユキ!!
応援してます。






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by bookcafe-saredo | 2017-11-26 06:16 | 本の紹介

お手紙です。

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お手紙です。
ーあるゆうびんやさんのおはなしー

ガブリエル・バンサン作
もり ひさし 訳

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古き良き時代の
小さなゆうびんやさんの回想のお話です。

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ちょうどこの絵本が届いた時、
小学2年生の孫が来ていたので、早速開けて一緒に読んでみました。

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「わたしは“ちいさなゆうびんやさん”とよばれていた。ずっとまえのことだ。」

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綺麗な絵に興味津々、途中から孫が、手にとって読み聞かせてくれました。

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ワクワクして見てたのは私ですが、長くは続かず、
途中でおばあちゃんが交代して読みました。
文字が少し小さいのと、物語に大きな展開がないので
2年生には、少し難しかったようです💧

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そんなこんなですが、とっても素敵な本です💕

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じんわりじっくり読むのに、とてもいいです
見ているだけで心が和む、大人も楽しめる絵本です。
よろしかったらどうぞ😉👍

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ガブリエルさんの絵、ちょっといせひでこさんの絵に似ていません?!
気のせいですか😆





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by bookcafe-saredo | 2017-11-21 06:42 | 本の紹介

こんな本入荷してます。

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書かずに我慢できないイギリス・日本
コーヒーが冷めないうちに
娘になった妻、のぶ代へ
みちこさん英語をやりなおす
流れる星は生きている
クロワッサン
天然生活
オレンジページ
等です。

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“流れる星は生きている”は 満州から女一人で、3人の幼子を連れて帰られた新田次郎の母、ていさんの感動作。

本屋大賞にノミネートされていた
“コーヒーが冷めないうちに”と
“みちこさん英語をやりなおす”
は、入ってすぐ貸し出しています。

下段の3冊は、個人的に私が欲しくて買った雑誌です。
おのおの、特集にヤラレました💕

“クロワッサン ” 本のない人生
“天然生活 ” 本のバトンタッチ
“オレンジページ ” 秋のパンとスイーツ

よろしかったら、どうぞ。

最近の貸し出し人気 No.1 は、やはり
カズオ・イシグロの本です。

あなたはもう読まれましたか?




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by bookcafe-saredo | 2017-11-14 21:01 | 本の紹介

茨木紀子 “汲む”

今、朗読がマイブームです。

慌ただしい毎日の中、
ふと茨木さんの詩を思い出します。
なんとなく、声に出して読みたくなります。

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 汲む

    ―Y・Yに―      茨木のり子



大人になるというのは

すれっからしになるということだと

思い込んでいた少女の頃

立居振舞の美しい

発音の正確な

素敵な女の人と会いました

そのひとは私の背のびを見すかしたように

なにげない話に言いました



初々しさが大切なの

人に対しても世の中に対しても

人を人とも思わなくなったとき

堕落が始まるのね 堕ちてゆくのを

隠そうとしても 隠せなくなった人を何人も見ました



私はどきんとし

そして深く悟りました

大人になってもどぎまぎしたっていいんだな

ぎこちない挨拶 醜く赤くなる

失語症 なめらかでないしぐさ

子どもの悪態にさえ傷ついてしまう

頼りない生牡蠣のような感受性

それらを鍛える必要は少しもなかったのだな

年老いても咲きたての薔薇 柔らかく

外にむかってひらかれるのこそ難しい

あらゆる仕事

すべてのいい仕事の核には

震える弱いアンテナが隠されている きっと……

わたくしもかつてのあの人と同じぐらいの年になりました

たちかえり

今もときどきその意味を

ひっそり汲むことがあるのです






よろしかったらあなたも、秋の夜長に声に出して読んでみませんか?!
そう言えば、
大好きなドラマスペシャル“この声をきみに” 今日が最終回です。
今日はどんな朗読が聞けるのでしょうか?!」
楽しみです??

訂正!
“この声をきみに”今夜はお休みでした。
最終回は、来週17日(木)Pm10:00~だそうです。
残念💧





*

by bookcafe-saredo | 2017-11-10 08:11 | 本の紹介

“みちこさん英語をやりなおす”

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みちこさん英語をやりなおす

am⋅are⋅isでつまづいたあなたへ
益田ミリ
ミシマ社

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先日来られた、英語の翻訳家さんに薦めていただきました。
英語を話したい、話せない。
苦手意識を持っている私が、気になっていた本です。

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大好きなミシマ社の本とあって、前々から気になっていたのですが、苦手な漫画ということで手が出せませんでした

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am⋅are⋅isでつまづいたあなたへ
結構こんな人が多いんでしょう。

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本書 P81
しかし、私は外国語を学べば学ぶほど、
日本語が美しいと思われ、
日本語の美しさにのめり込んでいった。
五感、調べ、リズム。
そして、その奥に潜む歴史までもが
いとおしいものに思われてきた。
また、日本語を学ぶために費やした労力は、
言葉を覚えるということを以上の
何かを私に与えてくれたように
思えるのであった。
『二重らせんの私』
柳澤桂子
ハヤカワ文庫

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英文法の基礎の基礎がわかりやすく書かれていました。
ここからが、英語道。
はるか、気の遠くなるような道のりです。
さて、どうしますか?!


以前、ミリさんの“すーちゃん、まいちゃん、さわこさん”の映画をテレビで見ました。


カフェ店長の柴咲コウさん、
できるOLの真木よう子さん、
実家で母と祖母の介護をするライターの寺島しのぶさん
の豪華メンバーの綺麗で素敵な作品でした✨

やれやれ、三人の名前を思い出すのに一苦労しました。

結婚がすべてではないんだけれど···。
適齢期を過ぎようとしているアラフォー女性の不安と憤りがとてもリアルでした。
「不安なのは、老いている自分 老いて、おばあさんになった時に 生きているのがつらいと思っている状況だったら。って想像すると不安になってくるんだ」

“生きているのがつらいと思っている状況”
納得です。
今風の可愛いカッコいい映像と、笑えるんだけどほろ苦い、益田ミリさんの世界を思い出しました。

ミシマ社の益田ミリさんの本、
誰かに薦めてもらわなければ、やはり絶対に手にすることはなかったです。

出逢いに感謝💕







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by bookcafe-saredo | 2017-11-07 15:58 | 本の紹介

遠い山なみの光

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遠い山なみの光
カズオ・イシグロ  
小野寺健 訳
ハヤカワ文庫
 
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やっぱりAmazonさんです。
今度は、注文後1日で届きました。

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イシグロさんの本、あまりいっぱいお借りしたので、“日の名残り”の次は何を読もうか、悩んでしまいました。そこは、物は順番ということで1982年の長編デビュー作、“遠い山なみの光” にしました。
遠い日本の記憶を残すために書かれた渾身の一作にして、王立文学協会賞受賞の作品です。


P91 父親と息子の二郎が語ります。
ちかごろの妻君は家を守るということがわかっていない。 自分勝手で、気分しいだいでは別の党に入れる。 いかにも 戦後の日本らしいね。何でも民主主義、民主主義で 自分の務めを忘れている。

たしかにお父さんの言うとおりですよ。 しかし、アメリカが持ってきたものも、 悪いものばかりじゃないでしょう。

規律とか忠誠心、こういうもので昔の日本はまとまっていた。嘘のようだがそうだったんだ。 誰にも義務感があった。 家族にたいしても、目上の人間にたいしても、国に対してもだな。 ところが今じゃ、誰も彼も 民主主義、民主主義だ。 自分勝手なまねがしたい。 義務なんか放り出したいとなると、いつだって民主主義を持ち出す。

P208
緒方さんの時代には 日本の子供たちは恐るべきことを教わっていました。 実に危険な嘘を教えられていたんです。いちばんいけないのは、自分の目で見、疑いをもつことを教えられなかったことです。だからこそ日本は史上最大の不幸に突入してしまったのです。

母悦子と次女ニキが 話します。
お母さまは景子のためにできるだけのことをしたわ。お母さまを責める人なんかいないわよ。とにかく時に別れなくちゃならない場合がある お母様のしたことは正しかったのよ。ただ漫然と生きてるわけにはいかないもの。お母さまがその頃の生活で満足して、そのままじっとしていたとしたら、バカよ。 少なくとも努力はしたじゃないの。
 
P258 
あなたはあなたのことを恥ずかしいと思っているわけじゃないのよ。あなたは自分でいちばん良いと思う生き方をなさい。おかしなものよ 最初の結婚の時は 夫がお父さまといっしょの家で暮らさないというので、散々言われたの。その頃の日本ではまだそれが当然だったのよ。
そのことでは随分言われたわ。

昔の日本の習慣というのも、決して悪くはなかったのよ。
やはりその時のお母さまもそうは考えなかったに決まってるわ。

お母さま、今でもよく日本のことを考える?
そう いくつか思い出はあるわ。
ああ、何も特別なことはなかったのよ。ただ思い出したというそれだけ。
こっちは本当に静かね。こういう静けさっていうのは忘れちゃってたわ。
でも静かな好きなのよ いつでもこの辺こそ本当にイギリスらしいと思うの。初めて私たちがここへ来た時には あいう木もなかったのよ。
あなたのお父さまが初めてここへ連れて来てくれた時には、なんて何もかもイギリスらしいんだろうと思ったわ。こういう野原にしても、あちこちの家にしても。昔から想像していた通りのイギリスだったんですもの。とても嬉しかったわ。

穏やかな文に、丁寧な展開。イギリスと過去の日本を行ったり来たり。私には、少々難解でした。
手ごわいな。カズオ・イシグロ!
時間をかけながら、ぼちぼち読み進んでいくことのしましょうか?!

“あとがき”で訳者の小野寺健さんはこう書かれています。 
根底にあるのは世界を不条理と見る見方だということである。つまり哲学的な意味での世界における自分の位置が見えない状況、言い換えれば自分と世界の関係が分からない 理想などとは無縁のまま、薄闇の中で手探りで動いている そんな人間の状況を描いているのである。

混乱の中でも不条理という味方だけで割り切らず、たいとえわずかなものでも 希望せないで 生き方を 描くことが多い イシグロの世界はこういうどちらかという噂の飼っている薄明の世界であり この感覚は現代人の好みというか実家にはよく会うのだと思う。

PS.
今朝、“遠い山並み”の続きを編集しようとして驚きました。
下書きのブログがすでにあがっていました。お見苦しいところをお見せし、申し訳ありませんでした。若干、加筆校正致しましたので、よろしかったら、いま一度お目通し下さいませ。








*

by bookcafe-saredo | 2017-10-31 07:33 | 本の紹介

“日の名残り”

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日の名残り
カズオ・イシグロ
土屋 政雄 訳
ハヤカワ文庫

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2017年10月17日 第29刷

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知人が届けてくれた本を読み始めた直後に、 Amazon さんから、注文した文庫本が届きました。
ななんと 10月17日に29刷された新刊書です。
10日も届かないとぼやいてたのに、手にしてビックリ!!
ノーベル賞受賞後に刷られたんですね。
版があったとしても何という早業でしょう?!
ちょっと感動しました。

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これは、イギリス文学で一番名誉あるブッカー賞を受賞した本です。

失われつつある、古き良き時代の遺物である「執事」を語り手に据え、世界に冠たる存在だったイギリス貴族の生活と、偉大なる国土を語らせています。ミスター・スティーブンスは完全無欠の執事です。

雇主ダーリントンは語ります。
「何かが時代遅れになってもこの国では気づくのが遅すぎる。
他の偉大な国々を見てみると良い。 新しい時代の挑戦を受けて立つには古い方法をたとえどんなに愛されてきた方法でもだ 投げ捨てねばならん。 他の国々は それをよく知っている。 だがイギリスだけが違う。」
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ミスター・スティーブンスにこの旅で再会を果たした、かつての女中頭ミス・ケントンは話します。

「はっきり申し上げておきますわ。 私の人生は完全に虚無となって広がってはおりません。なんと言っても、ほら、もうすぐ孫が産まれてきますもの。このあと何人かつづくかもしれませんし」

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「あなたにとってはどうなのですか?ミスター・スティーブンス? ダーリントン・ホールでのあなたにはどんな将来が待ち受けているのでしょう?」

「さて、何が待ち受けているにせよ、それは虚無ではありますまい。ミセス・ベン。私などは、そうであってくれればと願わないでもないのですよ。しかし、とんでもない。仕事、仕事、また仕事でしょう。」

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二人は同時に笑い出しました。  

さらにミセス・ベンは話します。
「ときにみじめになる瞬間がないわけではありません。 とてもみじめになって私の人生はなんて大きな間違いだったことかしら、とそんなことを考えたりもします。そしてもしかしたら実現していたかもしれない別の人生をより良い人生をーたとえばミスター・スティーブンス、あなたと一緒の人生をー考えたりするのですわ。そんなときです。つまらないことにカッとなって 私が家出をしてしまうのは···。 でも、そのたびに、すぐに気づきますの。私のいるべき場所は夫の元しかないのだ、って。
結局、時計をあともどりさせることはできませんものね。架空のことをいつまでも考えつづけるわけにはいきません。人並みの幸せがある、もしかしたら人並み以上かもしれない。 早くそのことに気づいて感謝すべきだったのですわ。」


ミス・ケントンの言葉にミスター・スティーブンスは悲しみをこらえ、笑みを浮かべてこう言います。
「おっしゃる通り いまさら時計をあともどりさせることはできません。 そのようなこと考えがあなたとご主人の不幸の原因であり続けるとしたら 私はこれから安心して眠ることさえできなくなります。さよう、ミセス・ベン私どもはみな、いま手にしているものに満足し、感謝せねばなりますまい。
あなた方お二人は、きわめて幸せな年月を 迎えようとしておられます。 愚かな考えを抱いて当然やってくる幸せを わざわざ遠ざけるようなことをしてはなりますまい。」

最後に視線を合わせたとき、ミス・ケントンの目に涙があふれているのが見えました。

「あなたもご自分とご主人のためにそれを楽しい年月にするよう努力せねばなりません」

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夜のとばりがおりるころ桟橋のベンチで二日前のミス・ケントンと再開の思い出にふけっているミスター・スティーブンスに、陽気な男は言いました。

「いまどきお屋敷を維持できるのはアメリカ人くらいかもしれんな。 それであんたはお屋敷に残ったわけだ。 言ってみれば、お屋敷はあんた込みで売られたわけだ。」
男は私のほうを向き、にやりと笑いました。

「さよう」 私も少し笑いながら言いました。「おっしゃる通り私はお屋敷と込みでございます。」
「私にはダーリントン卿が全てでございました。もてる力をふりしぼって卿にお使いして、そして、今は··· 私にはふりしぼろうにも、もう何も残っておりません。」

「新しい雇主のファラディさまがご到着になってから、私はこのアメリカ人のご主人様にイギリスの最良のサービスをお見せしようとして、一生懸命努力してまいりました。努力して努力してさらに努力して··· 。しかし、どうあがいても私のサービスは 昔の水準に遠く及びません。過ちばかりがふえていきます。
ふりしぼろうにも私にはもう力が残っておりません。私にはダーリントンが卿すべてでございました。」

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あんたもわしも、必ずしももう若いとはいえんが それでも前を向き続けなくちゃいかん。
人生、楽しまなくっちゃ。 夕方が一日でいちばんいい時間なんだ。脚を伸ばしてのんびりのさ。 夕方がいちばんいい、 わしはそう思う。 みんなにも尋ねてごらんよ。 夕方が一日でいちばんいい時間だって言うよ。
人生が思いどおりにいかなかったからと言って後ろばかり向き、自分を責めてみても それは詮無いことです。

私どものような人間は 何か真に価値あるもののために 微力を尽くそうと願い それを試みるだけで十分であるような気がいたします。 そのような試みに人生の多くを犠牲にする覚悟があり その覚悟を実践したとすれば 結果はどうであれ そのこと自体が自らに誇りと 満足を 覚えて良い 十分な理由となりましょう。
人々がどうしてこれほど速やかに人間的暖かさで結ばれるのか私には実に不思議なことのように思われます。 本腰を入れて ジョークを研究すべき時期に来ているのかもしれません。 人間同士を 暖かさで結びつける鍵が ジョークの中にあるとするなら それは決して愚かしい行為とは言えますまい。

明日ダーリントンホールに帰り着きましたら 私は決意を新たにして ジョークの練習に取り組んでみることにいたしましょう。 お帰りになったフィラディ様を、私は立派なジョークでびっくりさせて差し上げることができるやもしれません。
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by bookcafe-saredo | 2017-10-21 20:12 | 本の紹介