カズオ イシグロ |
おめでとうございます🎉
びっくりです。村上春樹さんはさておき、
イシグロさん、知らなかったです。すみません!
発表日、とりあえず“日の名残り”注文しました。
長崎生まれ。5歳の時、父親の仕事の関係でイギリスに渡り、ケント大学・イーストアングリア大学院卒業。27歳で作家になり、作品は40か国語で翻訳されている世界的に有名な作家です。28歳で帰化。
彼曰く「今は日本人の顔をした英国人」とのことです。
まずは講演を聞きに来ている人たちに、
「なぜ小説を読みたいと思うのか、なぜ書きたいと思うのか」
と、問いかけます。
小説は、情緒的な日本をとどめることができる。それが出発点だった。
自分の心や頭の中にある内なる世界を、人が訪れることができるような具体的な世界を外に作る方法だ。そうすれば私は安心できる。小説というものの中に安全に保存される。
小説に書く事が私の世界を安全に保存する方法だった。薄らいでいく記憶を保存したいという思いだったのだ。
記憶に残る日本を書くうちに、日本のことだけを書いているのが自分じゃない。
普遍的なことを書く作家として認識されたかった.
小説の持つ意味を探し求めていきます。
小説には重要な真実が含まれている 。
ある街のある場所で 人々は飢えに苦しんで死んだという
事実だけでは人間は不十分だと感じるのだ。
私たちはどう感じたのかを伝えて欲しいのだ。
どうしてかわからないがそれが人間の本能なのだ。
長年執筆活動して気づいたことがある。
心情を伝えること。
自分たちの体験に対して人間としての感情を分かち合うことは 非常に重要なことなのだと思う。
人間は社会で経済活動をするだけでは不十分なのだ。
心情を分かち合う必要がある。
私が小説を書くときはこう言おうとしているのだ。
私はこの様に感じたそれを書いて君に見せている。
君も同じ様に感じるのか。
私がここで表現しようとしていることを少しは理解してくれるのか。
思いが伝わるのか。私はこう感じたんだと。
私も他の作家の小説を読む時その様な理由で、作品に感謝しながら読んでいる。
自分がその心情を理解できる様に表現してくれてありがとう と。
私は小説のこの点を最も大切にしている。
この世界を生きていく人間として心を分かち合うことを。
ありがとう。
終始、温厚な英国紳士のような語り口で、最後はこう締め括られていました。